13.2 学習ロードマップと資格
この章で学ぶこと
- 役割ごとの、この講座のあとの学習のルート
- Google アナリティクスの公式の認定資格
- 公式ドキュメントを使いこなすコツ
役割別の学習ルート
ここまで、この講座では、GA4 の全体像から、設定、レポート、探索、キーイベント、広告連携、GTM、BigQuery、プライバシー、業種別の活用まで、幅広く学んできました。
すべてを一度に身につける必要はありません。自分の 役割 に合わせて、重点的に学ぶ部分を決め、実務で使いながら理解を深めていきましょう。
マーケティング担当者・サイト運営者
| 段階 | 学ぶこと | この講座の参照 |
|---|---|---|
| 基本 | 標準レポートで、毎週の数値を確認できる | 第 4 部、第 5 部 |
| 応用 | 探索で、課題の原因を深掘りできる | 第 6 部 |
| 実践 | 施策の効果を測り、改善のサイクルを回せる | 第 7 部、第 12 部 |
| 次の一歩 | Looker Studio で、社内向けのダッシュボードを作る | 第 10 部 |
広告運用の担当者
| 段階 | 学ぶこと | この講座の参照 |
|---|---|---|
| 基本 | UTM とチャネルを正しく設計できる | 第 8 部 |
| 応用 | GA4 と広告をリンクし、キーイベントとオーディエンスを広告で使える | 第 7 部、第 8 部 |
| 実践 | アトリビューションと ROAS・CPA で、予算配分を判断できる | 第 7 部、第 8 部 |
| 次の一歩 | 広告媒体のサーバー連携、増分効果の測定 | 第 9 部、第 8 部 |
計測の実装の担当者(エンジニア、テクニカル マーケター)
| 段階 | 学ぶこと | この講座の参照 |
|---|---|---|
| 基本 | GA4 のデータモデルとイベントの設計を理解する | 第 3 部 |
| 応用 | GTM とデータレイヤーで、柔軟な計測を実装できる | 第 9 部 |
| 実践 | 同意モード、データ品質、個人情報の対策を実装できる | 第 11 部 |
| 次の一歩 | サーバーサイド GTM、Measurement Protocol | 第 9 部 |
データ分析の担当者
| 段階 | 学ぶこと | この講座の参照 |
|---|---|---|
| 基本 | GA4 の指標の定義と、ほかのツールとの違いを理解する | 第 4 部、付録 |
| 応用 | BigQuery と SQL で、生データを集計できる | 第 10 部 |
| 実践 | CRM などのデータと結合して、LTV や成約率を分析できる | 第 10 部、第 12 部 |
| 次の一歩 | 統計の知識(A/B テストの判定、回帰分析)、マーケティング ミックス モデリング | 第 12 部、第 8 部 |
管理職・経営層
| 段階 | 学ぶこと | この講座の参照 |
|---|---|---|
| 基本 | アクセス解析で何がわかり、何がわからないかを理解する | 第 1 部 |
| 応用 | KPI ツリーで、事業の目標とサイトの指標を結びつける | 第 1 部 |
| 実践 | ダッシュボードと報告から、判断と指示ができる | 第 10 部、第 12 部 |
| 次の一歩 | プライバシーの法規制とデータの管理の体制を整える | 第 11 部 |
ポイント 学んだことは、自社のサイトで実際に試す のが一番の近道です。この講座の各章で紹介した手順を、自社のプロパティで一つずつ試してみましょう。自社のサイトで試すのが難しい場合は、Google が提供している デモ アカウント(公開されているサンプルの GA4 のプロパティ)で練習できます。
Google アナリティクス認定資格
Google は、Google アナリティクスの知識を証明する 認定資格(Google Analytics Certification)を提供しています。
資格の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提供元 | Google(学習のプラットフォーム「Skillshop」で提供) |
| 費用 | 無料 |
| 形式 | オンラインの試験(選択式) |
| 内容 | GA4 の設定、データの収集、レポート、探索、広告との連携など |
| 有効期限 | 一定の期間ごとに、再受験による更新が必要 |
| 学習の教材 | Skillshop で、試験に対応した学習のコースが無料で公開されている |
試験の内容、問題の数、合格の基準、有効期限などは変わることがあるため、受験の前に Skillshop で最新の情報を確認してください。
資格を取るメリット
- 知識の整理:体系的に学び直すことで、知識の抜けや誤解に気づける
- 社内外への証明:一定の知識があることを、客観的に示せる
- 最新の機能の把握:試験は定期的に更新されるため、新しい機能を知るきっかけになる
関連する資格
| 資格 | 内容 |
|---|---|
| Google 広告の認定資格 | 検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告など(Skillshop) |
| Google Cloud の資格 | BigQuery などを使ったデータの分析・エンジニアリング(有料) |
| ウェブ解析・デジタル マーケティングの民間資格 | 国内の団体などが提供する、ウェブ解析やマーケティングの資格 |
注意 資格は、あくまでも知識の 入り口 です。資格を取っただけで、実務で成果が出せるわけではありません。資格の学習で得た知識を、自社のサイトの改善に使ってこそ、価値が生まれます。
公式ドキュメントの歩き方
GA4 は、機能の追加や変更が頻繁にある ツールです。この講座の内容も、時間がたつと、画面や機能の名前が変わっていることがあります。最新の情報は、公式のドキュメント で確認する習慣をつけましょう。
主な公式の情報源
| 情報源 | 内容 | 向いている人 |
|---|---|---|
| Google アナリティクス ヘルプ | GA4 の機能、設定の手順、指標の定義 | すべての人 |
| Google アナリティクスの新機能(リリース ノート) | 新しい機能や変更のお知らせ | すべての人 |
| Google タグ マネージャー ヘルプ | GTM の機能、トリガー、変数 | 計測の実装の担当者 |
| Google Analytics 開発者向けドキュメント | gtag.js、Measurement Protocol、Data API、Admin API、BigQuery のスキーマ | エンジニア、データ分析の担当者 |
| Google 広告 ヘルプ | 広告とのリンク、コンバージョンのインポート | 広告運用の担当者 |
| Skillshop | 学習のコースと認定資格 | 体系的に学びたい人 |
| Google アナリティクスのコミュニティ | ほかのユーザーへの質問、回答 | 困ったことがある人 |
公式ドキュメントを使いこなすコツ
| コツ | 内容 |
|---|---|
| 正式な名前で検索する | 「GA4 直帰率」より、「アナリティクス ヘルプ 直帰率 エンゲージメント率」のように、公式の用語で検索する(この講座の用語集も参考に) |
| 英語版も確認する | 日本語版は、英語版より更新が遅れることがある。重要な仕様は、英語版のページと見比べる |
| 更新日を確認する | 古いブログの記事などは、UA の情報や、古い GA4 の仕様のことがある。情報の日付を確認する |
| リリース ノートを定期的に見る | 月に 1 回程度、新機能のお知らせを確認すると、変化についていきやすい |
| 自分で確かめる | ドキュメントの説明は、自社のプロパティやデモ アカウントで、実際に試して確かめる |
ポイント 公式のドキュメント以外の情報(ブログ、SNS、書籍)は、実務の工夫や事例を知るのに役立ちますが、仕様の判断 は、必ず公式のドキュメントで裏付けをとりましょう。この講座も、公式のドキュメントを読むための 地図 として使ってください。
講座を終えて
この講座では、「GA4 のトリセツ」として、GA4 を 使いこなす ための知識を、基礎から応用まで学んできました。
最後に、もう一度、第 1 部で学んだことを思い出してください。アクセス解析の目的は、数値を見ることではなく、数値をもとに行動し、サイトとビジネスを良くすること です。
問いを持つ → 数値を見る → 仮説を立てる → 施策を実行する → 結果を測る → 学ぶ → また問いを持つ
このサイクルを、自分のサイトで、一歩ずつ回していきましょう。
まとめ
- 役割(マーケティング、広告運用、計測の実装、データ分析、管理職)に合わせて、重点的に学ぶ部分を決め、実務で試しながら深める
- Google アナリティクス認定資格は、Skillshop で無料で学習・受験でき、知識の整理と証明に役立つ
- GA4 は変化が速いため、公式のヘルプ、リリース ノート、開発者向けドキュメントで最新の情報を確認する習慣をつける
- アクセス解析の目的は、数値をもとに行動し、改善のサイクルを回し続けること
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。理解を確かめたいときは、理解度クイズ と 用語集 をいつでも活用してください。